2004年の(cap verses / そよ日暮らし投稿作品)/板谷みきょう
 
 山となろうと
そうして後悔を繰り返し 繰り返し
想い出に変わる降り積もる雪の窓辺で


黒を見る 凍てつく影が
塗り重ねて浮き立つ雪の
仄かに 白く 月明かり
降り積もる 浮かぶ やさしさ

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01/27
まるめた毛布にくるまり
遠い街にいる あなたを
じわじわと想う一日の
終わり 血が 滲む


よるべない想いと想いは
どこか切なく 懐かしく
やわらかで あたたかい
途方に なぞらえた猫の 行方


ラーメン屋で しみじみと
何とか乗り越えた 一年
恋はするものじゃなく落ちるもの
大雪 降りしきる 遥か


まるで発掘される遺跡のように
何気ないささやかな日常こそが
インスタントラーメンの醍醐味
どこまでも心許ない夜に思ふ‥


夜 雪が哀しみに怯えながら
降り積もり 凍えたときは
まとわりつかないよう
ただ 安らぐ 幸福


ラーメン 今も昔も変わらない
まるちゃんの 味噌あじ
喜びも悲しみも 一人
共働きで 留守番の夕餉

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