2003年の(cap verses / そよ日暮らし投稿作品)/板谷みきょう
゚*☆
04/22
いちばんのしあわせ
こぼるる 星くず探して
独りよぞらの
闇にとけゆく
壁も垣根も境界線も
暖かなりし おひさまの
光は風に 流れる雲と
ともに超えよと 便り届かん
手が語る 語り部の手は
美しく 音消(な)く流(ながれ)
漂う上腕(うで)と
指の先まで
一番館から五番館
コバルトの壁に飾られし
真っ白きマネキンよ
その手は今も麗しいはず
壁側の愛は
一番向こうの席の
笑顔で見つけた君
手を振るボクに千切れるくらい
手がざわめく
一番淡い艶消し硝子
壁の向こうのシャボン玉
黄色
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