2003年の(cap verses / そよ日暮らし投稿作品)/板谷みきょう
と呟やき囁く
仕草も笑顔も白髪(はくはつ)無垢に
赤子帰りの二度童子
気付けぬことこそ楽しけれ
花を映すは おぼろ月
なぐさめならば 春霞み
けがれ忘れし
道の辺に スカンポの味
嘘もつけない土産物屋の
にぎわう通り 清く豊かで
たおやかな つつましき
人のゆかしさ夕餉に想う
全身汗だくのように
血まみれな いのち生みだし
幸運の守り育む 無邪鬼
ラピスラズリーの 藍
花桜 舞い散る喧噪の
雑踏に迷い 悩んだり
立ち尽くす まにまに
ほんのり 色付く未来
嘘もつけない散歩道
嘘つきの啄木鳥の音
風に揺れる
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