希望のうた/秋葉竹
 
らないように

心の闇の壁を
取り壊さなければならない
死んでも、いいや的な
あたたかな諦めを
棄て去ってしまわなければ
いけない

たとえば
なにひとつ
楽しいことがない毎日がつづいても
それは
滅失ではない

たとえば
一日に一度も笑えない日々がつづいても
それは
業火ではない

しめつけられた
小さな胸の
痛みもあたりまえだし
他人の言葉に
嘘の匂いを感じるなんて
おそろしいことでもなんでもない

せめて
保とうとする心は
弱くならないようにする、
ささくれ立たさないようにする、
疚しくはならないようにする、

だからこそ

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