ノイズまみれで抗え/ホロウ・シカエルボク
内奥の、混沌の回廊の中でフォー・ビートで蠢く魂はもはや臓腑だった、身体的な意味でのそれとは違う心臓を持ち、不規則な鼓動を鼓膜の辺りに打ち上げ続けた、だから俺はそれを書き留めなければならなかった、なにかしらの意味を偽造しなければそいつと付き合っていくことは難しかった、だからそんな繰り返しが俺自身の歴史となった…こんな話をして誰が理解してくれるだろうか?時折はそう考えることもある、しかし、往々にして、俺は理解してもらうことを望んではいない、俺は極端なまでに俺自身でしかない生き物であり、他の誰かに理解出来るような代物ではない、なにより生きる過程において、理解だの認識だのといった能力、あるいは結果はさ
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