走破する、声へ威容へ/ひだかたけし
混沌とする現実に、
均衡を欠きそうになりながら
薄氷、噛み砕き
バランス、
ばらんす、
中庸、保ち
太陽を凝視しながら
喜んで溶けて盲いる
限り無く闇に沈み
限り無く光を求め
ぐしゃぐしゃの途、辿る
対峙すべきオノレ、探り
病の日々は過ぎる過ぎる
半球えがく空に、星は輝き
半球えがく天に、陽は昇り
ウネル色彩渦に鳴り響く天空ラッパ
帰依は在るに驚くオノレの眼差しに
未だ、未だに
苔むす深緑の湧水大地は開け
黄金に光輝く岩峰、聳え立ち
夢の奥?
現の壺?
均衡保ち、悪は善に変容し善は悪に裏返り
覚え
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