ジェネレーション・テロリスト/ホロウ・シカエルボク
 
はめた、そうやって小銭をせしめては、世間を馬鹿にしている過剰な十代だった、このままじゃあたしたち大人になれなくなる、そんなくだらないことを言って女が卒業を目指したのは十七の時だった、その時には俺はまだなにも分かってはいなかった、自分以外の世界は全部馬鹿だって信じていた、でも結局のところ、それは自分がその世界に含まれていると認めているようなものだったのだ、俺たちはそれからまったく顔を合わすことはなかった、俺はひとりでそれまでと同じように金をせしめようとしては失敗して殴られ、女は親におねだりをして家庭教師をつけてもらったとか、年度末のテストでそこそこいい点を取ったとか、噂は時々聞こえていた、それは向こ
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