進化・ヤマイに躍り/ひだかたけし
 

この雨降り燃え盛る太陽の時に

哀しみの河が大洋に流れ込む
哀しみの人が病床で微笑む

  *

わたしは大切な何かを忘れている

寄せ合った肘と肘の感触、
遠く示し合わせたように同時に立ち上がり
閃くように視線が交わった休み時間、
ブランコを押しながら響き合った声の言葉の刻印、
深く直観された愛の残響

  *

いきなり
雨にたたられ
いきなり
太陽に眼差され

いつものこと

歪む脳髄を携え
痛む目を抱え
硬直する肉に悶え
花があの庭に咲き開く
その瞬間を
間違いなく待つ

闇に火を放ち、
ヤマイに躍り、















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