氷のカケラ/秋葉竹
欠けていく
月のすき間に入り込む
涙みたいな悲しい記憶
言葉より
刺さる牙などない夜の
そして月さえ牙に視えるよ
おだやかに
生きてきたからおだやかな
未来があるとは限らないから
言い訳の
数だけ罪は増えてゆき
罪の数だけ心は冷えるね
口にした
熱とか情とか愛とか恋
綺麗な嘘を見守れよ月
そうだよと
悲しい牙の形した
それでも月に祈り希うよ
わかってる
たったひとつの真実を
言葉にできる勇気が欲しい
眠るとき
ひとつの夢をみることを
泣きたくなるほど希ってしまう
傷つ
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