振り返ればそれは真直ぐな道/ホロウ・シカエルボク
は俺はこの上なく幸運だった、自分が何を求めているのか本能的に知っていた、もちろん手段はあれこれと変化したけれど、それをすることで何を得ようとしているのかという部分は、これまで一度も変わることがなかった、手段など肉体のトレーニングと同じだ、その時一番鍛えたい場所を鍛えているということだ―人は時間を気にする、時間を気にするがあまり急いで仕上げようとしてしまう、その結果、焦点のぼんやりしたところに迷い込む、時間を気にするのは得策ではない、時間は無視されなければいけない、それが気にならないくらいのところまで、目の前のことに集中しなければならない、そうして得るものは、時間を気にして急いだり諦めたりして得るも
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