仮面を愛した少女/
st
やみ
約束した結婚を
了承する手紙を
少年に送るが
すでに自殺した少年には
届かなかった
何という悲劇だろう
若さとは
何とおろかなものなのだろう
俳優という
素晴らしい職業さえ
空しいものと思わせる
若さゆえの浅はかさ
少女の
若さゆえの残酷さ
少女も
そののちすぐに
少年のあとを追うように
不思議な死をとげる
青春の若さという魔法で
なにもかもがキラキラと輝いていた世界
それはこわれやすい
ガラス細工でできていた
戻る
編
削
Point
(1)