A knight and A princess/シギ
そう、私は気付いてしまったのだ
あの笑顔の裏に隠された悲しみなど、
触れて良い筈が無かったのに
『あなたを、守る』
戯言では無い、決意だった
でも、それを振りかざしただけでは
生きては行けなかった
決意、は真実
瞳が似ている、と言った
哀しい、と笑った
だから、
だからこそ、
守りたい、と
そう、望んだ
だから
本望なのです
あなたが笑ってくれていたのです
だから、
その手に光を
その唇には笑みを
私は私を悔やんだことがあったのです
『どうして守れない?』
無力さを、思い知り、深く悔やんで
この名前の響き
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