リアリティ・バイツ/ホロウ・シカエルボク
 
涜―そこには少なくとも複数の認識がある、わかるだろ、ただ信じることは選択肢を少なくするのさ、出口の無い迷路の話、前にしたよな?ここで語っているのは信じるって行為にはそういう結果に行き着く傾向があるってことさ、もちろんそこには、個人差だってあるけどね…神や、社会や、自分を信じていたって素晴らしく広い視野を持ち、どんな現象にも確信を持って臨める人間も居る、だけどそういうやつって、なにか個性を著しく欠いたような不自然な感じに思えるね、自己啓発本を読むのとあまり変わらない印象とでも言うかね―上澄み液のような真実は欲しくないんだ、不純物や酸味、雑味を抱えたままの瞬間を確かに捉えたいのさ、つまりそれが冒涜とい
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