欲望のピープサイト/ホロウ・シカエルボク
 
がわずかに道を逸れちまうのかもしれない
どこかにそれはあるんだ、でももしかしたら
あるって思った瞬間に遠のくのかもしれないな
思うに、本当にそいつを理解しているのは
こうやって話してる俺じゃなくてもっと別のセクションに居る俺のアンテナだぜ

痺れるような快感は忘れられない
そいつは金で買えるどんなものよりも尊いものさ
きっとね、遠い昔
本当に目を開いた何人かの人間が見つめ続けてきたもの
そのときから、ずっと
どこかに在り続けた、そいつ
俺は舌なめずりをする
狩りの上手な獣は
臆病で用心深い草食動物の喉笛を一瞬で捕らえることが出来る
もしかしたらこれはそういうことに近いんじゃないかって思うんだ、だって
捕食者って、一回食べて終わりじゃないだろう…?
感触が変わるのは、きっと



そのたびに血肉に溶け込んでいくからさ

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