詩の日めくり 二〇二一年九月一日─三十一日/田中宏輔
 
 秋山基夫さんから、詩集『梟の歌』を送っていただいた。四行で一篇の詩になっているものが100篇入っていた。どれもわかりやすいものだった。難解なものはない。それは難しいことだと思う。 https://pic.twitter.com/YKMRmWgR4P


二〇二一年九月二十一日 「断章」


 窒息性の蔓草が、まるで血気にはやる求婚者のように、白樺のかぼそい幹にぐるぐると巻きついた。
(J・G・バラード『夢幻会社』22、増田まもる訳)


二〇二一年九月二十二日 「人間の公式」


 4作目は、アナトーリイ・ドニェブロフの「人間の公式」遺伝物質を使って、人間を合成すること
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