燃えているか、リトルタウン/ホロウ・シカエルボク
静寂を恐れているみたいに
世間は騒ぎ続けている
みんな自分のことを考えたくないのさ
小虫のようにまとわりつく真実のかけらのことを
街灯に拘束されたスピーカーからは
イージー・リスニングにアレンジされた
パワー・トゥー・ザ・ピープルが流れてる
自動販売機で誰かが飲物を買う
地下駐輪場の入口で
誰かの恋愛相談にずっと答えている太った女
あのスマホが
誰とも繋がっていないのでは訝っているのは
俺だけじゃないかもしれない
みんななにを探して歩いているんだ
代り映えのしない小さな街の中
消費される日々の中で
制限された思考をぶら下げて
ほとんど同じものし
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)