ふりそそぐかなしいやわらかさ/かんな
混沌としている
私の名前を忘れないでいてね。
私の一部と一部ではない私と答えのない生きると生きられない言葉を
かなしみと涙と愛とどこにでもある正しさと数え切れない過ち
あたたかいひとがいると天使とやさしさと祈りと紡げないことばと
不思議なほうに夜は傾いて渦巻いて似かよって月はひとり泣いてる
うれしいのはヒトであること血が流れていること痛みがあることあたたかいこと知らないこと
からだが失われて一部はわたしではなくなる私を呼ぶときあなたは愛してほしい
夏の夜空の星は遠くて歩いていく天の川どこかに辿り着く
匂いの精液と恍惚と骨の音のかけらとふりそそぐかなしいやわらかさを刻むときに
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