朝焼けカレー/ベンジャミン
 
げるように
朝焼けが
だから
僕は迷わずカレーにしようと思いました

自分を煮込んだところで
うまい考えは浮かばないのだと

朝焼けは
もうすっかりカレー色
きっとまだ眠っている人たちの
たくさんの感情をスパイスにして
悔しいけれどおいしそう

最後に一粒
ぽとりと落とした涙は僕だけのオリジナル
立ち昇る湯気とともに
さようなら

朝焼けが薄くなりかけた頃
うまさを増したカレーを抱え

僕はこれから
こっそりおいしくいただきます

   
戻る   Point(7)