詩の日めくり 二〇二一年七月一日─三十一日/田中宏輔
 
がら、上腕筋の部分から食べた。少女には陰茎もついていて、勃起した陰茎を食べた。さいごに指を食べたあとで、目が覚めた。もう一度、寝るように横になる。


二〇二一年七月十八日 「脱走兵」


 6作目は、「脱走兵」地球人は木星人と戦闘状態だった。木星人の脱走兵が地球側に捕まった。翻訳家は軍人でもあった。彼は木星人から木星人側の秘密兵器に関する情報を得る。脱走兵は、戦争を嫌っていた。地球人側が情報をどう使うのか知って、木星人は自殺する。翻訳家の軍人を殺して。


二〇二一年七月十九日 「短詩」


猫らしからぬ猫の仮面をかぶった猫が
空中に躍り上がって
ひゅんと消えた。

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