{滴=ドロップ}/もこもこわたあめ
 



音もなく湖に波紋が広がる
同心円の規則正しいリズムを刻む

その始まりはたった一つ音もなく
湖にこぼれた(ティアドロップ)

それはまるで

見ず知らぬ人との間に芽生えた恋のような

二人だけの物語の始まりのような

逢えない時間は長く、苦しく、静かな空間が憎らしく
時にもどかしく
そのたびに湖に心の波紋を映し出し

また静かな心とともに君を想い
君を愛してゆける

いくつもの同心円がそっと重なり
ひとつになった瞬間


20050504




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