言ふなかれ、君よ、わかれを、/藤原 実
、
子供達はバンザイを叫ぶ。
思つても凄絶な敵前上陸に、
私は美しい涙を流す。
うまいあたたかな朝飯をよそひながら、
兵隊さん 私達の心もみな一つだと思ふ。
いざとなったら お味噌汁に梅干、
おこうこと鰹節で 十分しのげさうだ、
大地震の經驗が私達をこんなに強く鍛へてゐる。
冬の日本列島 風なく良い年の瀬の日が續く。
めつきり元氣になつた子供達、
今日はお餅切りを手傅つてお呉れ、
さあ日本は
世界一の良い正月を迎へるのだよ
(『大東亜戦争愛国詩歌集. 1 (詩歌翼賛特輯)』 大政翼賛会文化部編、 目黒書店, 1942)
}
まあ、「兵隊さ
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