やわらかいかけら/
唐草フウ
ひとを好きになって傷ついて
感傷を肌で美しく感じていた
そんな時間
映画音楽のようにドラマチックな
からだの外へ出た細胞たち
絶えて流れた
う化して剥げたわたしのベールは
ふるい絵画にして棄ててしまった
安寧はゆらぎ
月は機微より眠る
語りつぐ全ては思い出/遠く近く
波の中で見つけた涙のかけら
重い荷物を置いて 入れて
また出して軽くする
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