みかづきの刺さる湖面/
秋葉竹
聴くだろう
山の奥の湖をまえに
異界から来た人が歌うと聴く
旅を終えた切なさで
悲しみを掻き乱す風に揺れる
風に揺れる
湖面みたいに
ながれている
ともしびみたいなこもりうた
愛が欠けたみかづきみたいな
そのみかづきが
突き刺さる
山奥の湖に
たどり着く
夢を
みるのは悪くはないだろう?
ちょっとしか
罪深くはないましろな花みたいな
もう
終わってしまった
綺麗な悲しみ、みたいな
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