到達/草野春心
 


 言語により横たえられた朝なので
 わたしはどのような経路をたどって
 虚しさに到達すべきなのかわからない

 曇っているなにかが曇っている
 カラスが低いところを飛んで
 ごみ袋を突ついてまわる

 わたしは詩のような隘路をもとめて
 蝸牛の殻の渦を
 レコードを
 風紋を
 畳み込まれた、朝という、


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