七夕/soft_machine
 
てた
あさは蟹を とりきそい
よるは星を あらいあい

高さと速さを きそう雲
色も長さも 荒くくし梳る


枯れたワジに横たえた身を十字に重ねて
さみしい点火音になぞられる間
世界の輪郭があらわれる
想いも同じように灼かれるだろうか
まるで何事もなかったかのように
きのう、のことばの貌で
今この時がながすなみだ


あらたなちぎれ雲が東の空へと泡だつ
まぜられたくないってちいさく叫びながら
世界を水びたしにすることでしか
うまれなおせない
そんな偶然を笑うだろうか

星につつまれて 朽ちる夢
いつかわたしも 星になる

あまい口ぶりの朝露のふくらみ
夜をひとつまみ摺ると
たるむながれ
ほそい沈下橋があらわれても
雨は降らなかった

花につつまれて 朽ちる夢
いつかわたしも 花になる


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