bird land/ちぇりこ。
 
、区切られた空と平行して続く道の上、両翼を規則正しく折りたたんで、空は見あげない、そうして規則正しく生きてゆく。


「bird-garden」

鳥は、鳥としての羽ばたきを静かに終えた
羽根にまつわる神話を読んでいる
かつて、と呼ばれるほど
空は、区切られてはいなかった

午後を丁寧に折り畳む
庭に置かれた白いチェア
伏せられた背表紙の
懐かしい文字列に
遠くの雨雲が呼応する

震える、睫毛の先に午睡は盗まれて
遠雷は、溢れる白を持て余す

鳥は、鳥として羽ばたいてゆき
庭は、庭としての豊潤を育む

夕方には
雨足が強くなる、という
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