熱/
はるな
熱のなかで
ほどけていくときに
みんな ひとつの 記憶でした
ひすい色の鳥
一切れの歌声
水の運動
ほんのわずかの 知っていること をとおして
世界をみようとするとき
立ちくらみ たおれようとする体に熱を込め
その熱が
だんだんと ほどけていくとき
だれも この世の 記憶でした
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