月の影に咲く花/武下愛
月達の会話がこうこうと聞こえる頃に、星達はきらきら笑います。その日僕は月達の影に見付けたのです。自分とは違うけれど、似たモノを持っている事を、分かったんです。いずれは壊死してしまう細胞と同じように、私達の全ては期限が決められたモノとしての、死が約束されています。死は誰もが通る道の最終地点です。その最中で、生死というものが、救いになる事もあります。できれば、生きていてよかったと思いたくても、変えようがない事もあるんです。死にたいと思う事が、どうして悪いのでしょうか?生産的な視点での経済を支える目では、私達の死は、少なからずのダメージを経済に与えます。ほんのささやかな、幸せの中でも、手放したくないと思
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)