詩の日めくり 二〇二〇年十一月一日−三十一日/田中宏輔
 
あった。ぼくのは父親の声で語る鸚鵡の剥製との会話でだが。

 4作目は、チャールズ・ボーモントの「とむらいの唄」ソロモンという名の目の見えない老人がいて、肩に鴉を乗っけてるんだけど、彼が家にきて、とむらいの唄を唄うと、その家の人間が死ぬということだったが、ソロモンを殺した青年がいて、公判を待っていると、夜にソロモンのとむらいの唄が聞こえる。


二〇二〇年十一月十日 「ユダヤ鳥」


 5作目は、バーナード・マラムッドの「ユダヤ鳥」である。言葉をしゃべることができる鳥がいつく話だ。憶えていた物語とは違っていた。子どもがなついていたので追い出さなかったが、とうとう頭にきて、父親が殺し
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