詩の日めくり 二〇二〇年十一月一日−三十一日/田中宏輔
 
地のロケットに辿り着いて、ロケットを発射させてしまう。


二〇二〇年十一月三日 「パステル都市」


 股関節の痛みがずいぶんとやわらいだ。それでか、朝から調子がよい。めずらしく詩句も2つばかり思い浮かんだし、ラッキーな日だ。貧乏はしていても、好きな音楽と、好きな詩と、好きな小説と、仕事ができる限り、この世は天国だ。もう少し暖かいと、公園で詩集でも読んでいるのだが。

 M・ジョン・ハリスンの『パステル都市』を、Amazon で買い直した。まえに持ってたのだけれど、友だちに数年前に譲っていたみたいで、本棚になかったからだ。どうして手放してしまったのか、ぼくの大好きな作家なのに。9
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