水飴通り178番地/蝶番 灯
こちら水飴通り178番地
早朝 午前5時
車も人も通りません
風も想いも通りません
空は快晴 雨降りの自分に問いかけた言葉
誰かのために生きるとか
強く生きる事の意味だとか
すれ違うたびに聞いてみるが
みんな押し黙って 通り過ぎる
甘い現実が渦巻く 水飴通り
情熱も冷静さも 何も知らない人の間を縫うばかり
悲しみの雨に打たれて
絆創膏を貼ったハートに染みる いくつもの過去
振り切れずに 待っているだけ 誰かここに来てよ
あなたに投げ
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