明後日の声/
やまうちあつし
明日には駄目だろう
けれども明後日なら
どうにか
なっているかも
かの国で
明るい挨拶が交わされるのは
かの山で
母親が顔を上げるのは
かの街で
小さな光が天に昇るのは
かの海で
魚が静かに眠るのは
明日には無理だろう
けれど
明後日なら
あるいは
明々後日なら
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