Automatic doll soliloquy/望月カトラ
黄泉の穢れから
産まれし女
神か 菩薩か
雪のように彩を奪え
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教会に絡まる黒死の蔦
既に祈祷なく 福音なく
反逆の聖者 翼は罪過に染まる
あの鐘は誰がために鳴るのだろう
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セフィロトの樹が演算した
想い出の未来と 訪れぬ過去
神の屍体を探して彷徨う
果実は罪を知らず ヒトだけが錯誤する
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停止した蝶 愛に濡れし標本
淫靡なる番いの花弁よ
構造は白骨へと還れ
空を穿ちて呼ぶ 爛のための存在の移動
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賢
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