砌/あらい
気晴らしを服毒してぺたんと座る。
うんうん言いながら伏し目がちに窺う
鄙びて果てる安息は、
ピロートークにもならないから
縫いつけられたように目が離せなくなる
足は縺れて転んだようだった
光よ闇よ、その夕暮れの背は交じり
永くひろがる裾を、その影を
誰の道を踏みつけるのか
さも当然の切っ先に脅えながらも
それで未来は明るみにある
泥濘に零れた、その砂糖菓子の名を叫び
頬を膨らませて、大声で赤らみなさい
虚ろなときばかりの戯れ、赤子の手をひねるよう
飾り窓に行き急ぐおとなたちの姿は自然、
背を丸めて湖面に目を向ける、未来の白昼夢に眩んで
刹那的多幸感に
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