愛が魂に届くのなら/ひだかたけし
遠い道が続く
震えながら、剥き出しで
長い道程を歩いていく
魂が愛に届くのなら
お前の脚を洗う覚悟は出来ている
この街に永住する家は無い
進む先は行き止まり
行く末三畳間に落ちぶれて
それでも燃えるものがある
名状しがたい感情の滾り
沸き起こる深みからの情念
遥かな地平にかかる虹
七色を滑走する赤ん坊
更地は真っ赤に燃え尽き
新たな家族の笑いが起こる
遠い道が続く
震えながら、剥き出しで
長いプロセスに挑んでいく
愛が魂に届くのなら
お前の脚を洗う覚悟は出来ている
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