彷徨いの中にしか人生はないのだと思うことがある。/ホロウ・シカエルボク
で跳ね上がる波は泥交じりだった、喉が渇いてどうしようもなくなるまでそこに腰を下ろしていた、彷徨いの中にしか人生はないのだと思うことがある、歩みの先にある景色がただ、その時その瞬間のみを語る時間にこそなぜか、動物園の檻の中の獣のことを考える、本当に解き放たれたその瞬間こそ、人は歩みを躊躇うものだ、レガリテート、頭上の青いボードにはそこへ行くための矢印が記されていた、一度足を止めて、また歩き出す、なに、一度眺めてみて、気に入るか気に入らないかで行先を変えればいい、海は光の矢に穿たれ続けている、これは、戦争なのだ、パンク・ロックが今でも死んでいないのは、もっとも正直な叫びがそこにあるからだ、正直さとは素直さではない、歪みを矯正することなく差し出せばそれは素直さではないが正直さになる、なに、つまらない言葉遊びだよ、オールト・クラウドの夢、行先を隠したワンマンバスがこちらへ向かってくる。
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