来る朝/ひだかたけし
 
日射しがやって来て
人通り過ぎ
金の色した風が吹く
ぼくのあたまはガランドウ

からだは熱く火照り
うでは鳥肌が立ち
空から青が降って来る
厳めしい顔した青が
ばらばらと降って来る

 無力なまま朝が来て
 喧騒の昼が過ぎ
 そうしてまた夜を迎えるのか
 不眠の夜を過ごすのか

日射しがやって来て
人通り過ぎ
金の色した風が吹く
ぼくのからだはガランドウ

それでも名状しがたい感情が
哀しい憧れのようなものが
後から後から湧いて出て
来る朝を突き動かす、
突き抜ける







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