女の一生/atsuchan69
 
若かったころ、けして美人と言うわけでもなかったが、彼女もまだそれなりに可愛かった。男たちが代わるがわるにやって来ては、クルマに乗せたり、映画を観に連れて行ったり、また酒を飲ませたりと彼女との時間を楽しんだ後、それぞれの別れ方で去っていった。

いつしか子供が出来、男の子だったが父親はいなかった。

毎朝、保育所へ子供を預けて彼女は働いた。会社では上司と深い関係があったため、あまり難しい仕事は与えられなかった。大概は上司と同行したり、社内でも書類運びやコピー取り等が彼女の仕事だった。

やがて上司との関係が終わり、彼女の仕事も大きく変わった。

冬のある日、課の若い男性と関係を持った
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