打ち壊したの章(ブレーキで二輪車を担ぐもの)/アラガイs
うな出来事を経験した。いや、経験というよりは、わたしの脳内のリズムがあちら調子に狂ってきているせいかも知れない。だとしたらしめたものだ。幼児並みの純粋さが甦り、予想以上に波が際立つとも限らない。
( こうしてお碗をとりまして〜汁をじゅるっと吸いまして〜麺もちゅるちゅるすすります〜 ) このような文句で書かれたのか定かではないが、書かれた当時その奇妙さにわたしの評価は好ましくなかったと思う。この奇声を発する少女と作者の関係が奇異に読めたからだが、しかし時を隔ててからこの奇声と同じような調子を口ずさんでいる自分に気がついた。いつの間にそうなったのか、本当に気にも止めないうちに。それもハングルやらハン
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