罪と罰/蝶番 灯
雨が
雨が降っています
悲しみの 雨が
寂しくなりました
もうあたしを温めてくれる人は
いないのです
そうだあたしは
あたしは狂っていたんだ
愛し愛されることに
満たされることに
あたしは結局
優しくて温もりのあるだけの人では
駄目だったのかも知れません
求めるものが贅沢過ぎた
なんて狂気な女だったんだろう
愛した 愛した 愛したんだ
知らない人を まだ見ぬ人を
何度好きって言った
手紙も送った
散々好きって振り回した
それで今度はさよなら、と振り
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