みなとのみえる部屋から/秋葉竹
 



愛して欲しいっていったらダメな時
愛したく無いって言いたい夜の世界

僕はいつものみなとのみえる部屋から
昼間にみた白いカモメと
銀髪の人魚を思い返しながら
夜が照れながら笑っているのをみていた

あしたは
しあわせになれるのだろうか

そんな夢の問いかけが届く
星空をみあげながら
さりげなく生きる方法を知りたかったんだ

ただ
知りたかったんだ

どの海のオレンジの朝日を眺めたら
しあわせになれるのだろう
そのしあわせはスマホなんかに
写らないんだ
やわらかいあたたかい目にしか
みえないんだ

だから僕にはみえないんだ

あるいは
みえないあかるい夢の世界よりも
キラキラ輝いていると
いうのなら
この世界を僕は生きていてもいいのだろうか

愛して欲しいっていったらダメな時の
愛したく無いって言いたい夜の世界でも

僕は生きることを選んでもいいのだろうか













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