スモールライト ディレイ・ディレイ・ディレイ/竜門勇気
僕は僕が終わるときのために最後のエンドロールのための
物語を作ろうとしていた
薄ら寒い関係の集まりの中波止場で足を滑らせて
もがくこともなく海面でざわつく声をきいて、エンド
今日世界は終わるから帰るよ
そんなこと言って終わらない世界のかたすみで
酔っ払っていくだけで、エンド
今は、片田舎の工場で働いてわかりやすい悩みを抱えて
ただ解消されない爆弾を抱えて生きる
どこにでもいる時代遅れのネジの一つだよ
列を振り返れば次を待ってる奴らが
ネジになりたがって殺気立ってる
僕がいる場所はそんなに
魅力的に見えるかい?
先延ばしにいつまでもできるなら
そんな妄想でも
君を生かし続けるだろうけど
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