夜に煤けた歌の行方は/ホロウ・シカエルボク
ーズを血眼で探す、自分をそこへ置き去りにした夜へと、自らのリアルを叩きつけるために―俺はこれからどこへ行こうとしている?いくつ答えを用意しても、必ずそうではない場所で目が覚めるのだ、いつも…それがいいことなのか悪いことなのかわからない、きっと、そんな風に考えること自体が間違っているのだろう、現象は意味を含んだりなどしない、言葉遊びをしている連中が闇雲に後付を繰り返しているだけさ、すべてのものに背を向けて俺は歩き出す、確かな意志を持って―明言出来ない場所へと、そうさ、闇という引出しの中にしまいこんだいくつかの事実を舐めて、俺の夜は初めて終わることが出来るんだ、どこに行くのかなんていつだって決まっていた、ポケットの中にある鍵で開くことが出来る場所ならどこにだって出向いてやるというものさ…。
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