書架で俘れる、取り留めない主眼 /あらい
筆が立つ護美箱への事物のまとわり
あたまとからだに訳される
転がした電子タバコと夏の大三角まで
やはりふわりとかおる
冷床に舌を揮い合図を送る重げないっぺんに
星座占いのひらがなは不埒である
餌食を紅色に要(かなめ)
アオクあついワインとくれないアイスクリーム
夥しい半熟の夕暮れに如(し)いた、古着浴衣
脳裏に割り振られる壱錠(イチジョウ)の
中指から人差し指にひとすべり、
前列を口移しに
目潰しに
喉元に、
転がるような打水みたいに、列べく、
焼かれた草笛のような喉仏と嗄らす
水中花の手燭を妄想し尻尾を掴む
跣(はだし)が空(むな)しいほどズレる
杭を撃た
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