友達との距離/番田 
 
だったのかは忘れたけれど、あそこにいた仲間で誰が、最後に、あの公園から立ち去ったのだろうか。僕が高校に入る頃にはあれほどいた子供たちの姿は公園から跡形も消えてなくなっていた。瞬間的に人が住みだしたエリアの公園がたどる運命がすべてそうであるかのように、少し離れた場所にある手入れのされていない雑草だらけの公園のような状態のようになっていくようにも感じられた。クラスの友達とは、毎日のように、同じクラスであるうちは遊んでいた。クラスが変わると、自然と遊ぶ相手を変えて遊んでいたのだが。特に誰と仲良くなりたいと思うこともなく、同じクラスの近所に住んでいる人間とは、なぜか良く会っていたものだった。家同士の距離が生み出す人間関係への影響というものは、その相性以上に影響が大きかったのかもしれない。特に、小学生の頃はそうだった。
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