薄氷に産声を添え、ひたむきに笊で酌む/あらい
手入れが行き届かない代物への反感を生むエゴや束縛はうつくしい装丁
これら雲は魚/飛び跳ねるカゲカタチ黒猫 ようこそ海馬の少ない電球色へ
破裂が生み出す感情、慎み深さ注意砲
窒息、記念日でもないのに
当てこすり弾けるアルバムの擦って捲ることで消える記憶、
色づいて枯れ始める頃。冷めてしまった盤面の日焼け痕の機能は、
しばしば地面に落ち、時間的に軽く踏まれただけのような気がする
温厚な、
或いは小さな理科室の特効薬と付属の紐の疑問が心に燻るだけの
自己中心的な匂いを込めて、いつかの深淵、灰汁の強い絨毯に
影を落としそうな裁判官は瞳を閉じて
意味深な嘘月と、
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