心のウクライナ/
番田
僕は目で見ていたのだ
ぼんやりと思っていた 目に
テレビ番組の目の夜の記憶を
目の奥に映しだされた 月曜日の 景色を
焼かれたエビのような目で
ずっと本棚に入っている 借りてきたままの本で
僕の戦争は心底 報じられることに飽きたのだと気づいた
何をしていたのか 僕は
すり変えられたチャンネルの僕は話題の中で
ウクライナの景色を目に浮かべていた
心のどこかでは 戦車を
曇った空と 緑色の大地の上で
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