詩の日めくり 二〇一九年十三月一日─三十一日/田中宏輔
 


わたしの神よ、わたしの苦痛よ、
(ニーチェ『ツァラトゥストラ』第四部、手塚富雄訳)


二〇一九年十三月二十五日 「断章」


悲哀のあるところには聖地がある。
(ワイルド『獄中記』田部重治訳)


二〇一九年十三月二十六日 「断章」


 人間のもっとも美しい行為は、あくまでも悲痛なものである。幸福の物語などなんの役に立とう? 幸福を準備するもの、それからそれを破壊するものだけが、語られるに値するのだ。
(ジイド『背徳者』第一部・9、新庄嘉章訳)


二〇一九年十三月二十七日 「断章」


不幸は情熱の糧なのだ。
(ターハル・ベン=ジェルーン
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