湖/鷲田
 
て皆、夜通し踊りだす

「答えはどこかにある」
計算式を創るのを彼方に頼っていた夕暮れ
ただ、ただ、ただ、ただ、ただ
その答えを知っているのは自分の静寂だけ
動いている乱暴な世界に差し込む一筋の光
道が隠れた突き当りの角地

そう言えば、あの湖は塩分が濃いらしい
だから、君と僕の体と心は
この寒き暑さの中
ぽっかりと水面に浮く

そして、そこから見える景色の果ての
君の感情がただの幻であるなら
暗闇を畳み込み
この霞んだ今日という世界を
真っ青に明るくしろ

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