イグアナのご遺徳を偲ぶ/壮佑
きパックで溢れ、都市では千億の豆に足を取られてひっくり転げ
た市民が歓喜しながら将棋倒しで圧死を繰り返した、と言っては些か大
仰との誹りを受けるやも知れぬが、それにしても嗚呼、私達はなんて惜
しいイグアナを亡くしてしまったのでしょう。立春の候、二月の節分の
日に、私達は得てしてとんでもなく卑猥な腰つきで豆をまいてしまいま
すが、白玉ぜんざいと福豆菓子を喰らったお子供衆の豆まきは、破瓜期
以降はおっかなびっくりで月面まで御開帳と言われている。これに就い
ては慧眼なイグアナは三杯酢で肝を冷やしていた。しかし、しかしデス
ッ。洪水は三つ児のイグアナの魂198テラバイトぽっきりで起こる!
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